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交通事故の謝罪の仕方

交通事故謝罪は気が重い行動。
 しかし、謝罪を行うことで多くの場合で
  円滑な事故解決につながります。

謝罪する行動は正誤ではなく、大切な感情の問題です。

 自らが交通事故加害者となったとき、相手に対する謝罪等の行動は気が重い行動の一つです。
 事故が業務中の中で起きたものであれば、単に当事者に任せるだけでなく、同伴して謝罪に伺うことも重要です。
 なお、個人の事故でも基本的に謝罪方法は同じであり、これまで実際に謝罪で伺った(同伴を含む)中での実体験等をもとにしています。

・謝罪の効果と必要性
 謝罪の効果は相手によりけりです。昨今では、「保険会社に全て任せている。」の一点張りで謝罪の電話すらしない姿勢の人もいます。
 しかし、自身に非があるのではあれば、まず謝罪を行うことが様々な意味で必要です。
 謝罪を行っても、慰謝料などの補償金等を最大限とることしか考えない人もいますが、それでもまずは謝罪を行っておくことが無難です。
 交通事故で揉める原因の多くは、被害者が加害者を許すことが出来ない。という、感情論によるところであり、事故後の謝罪実施が見えないところで解決に大きな意味を持ちます。
 →交通事故で謝罪がないことで揉める 感情論 へ
 →保険会社の対応から起きる 感情論 へ

・事故概要の把握
 発生した交通事故の内容を確認し、事故の過失割合がどの程度かざっくりと判断します。
 過失割合が低いにも関わらず不必要に謝罪を行うと、後に事故責任(過失割合)で揉める事もあるため、特別な取引関係があるなどの事情がない限り謝罪は行ってはいけません。
 過失割合が明らかに大きい場合にのみ謝罪を行います。
 なお、判断が付かない事故である場合、加入する保険担当者に助言(謝罪に伺うべきか)を貰うことが出来ます。

・謝罪相手の確認
 社有車の事故。業務中の事故では、相手方が自社の関係取引先ということも往々にしてあります。
 相手が個人であるか、相手の車両が法人名義のものであるかによって、謝罪に伺う行先が異なります。

・謝罪に伺うタイミング(初回時)
 事故後、円満な事故収束を図るため被害者が期待するなるべく早い段階で謝罪に伺います。
 ・個人宅
 事故当日の夕方(17時~19時頃)
 事故が夕方等であれば、事故翌日の夕方(17時~19時頃)
 ・会社宛
 事故当日の日中から夕方(18時迄)
 夕方に発生した事故では、翌日の午前中(10時~11時頃)

・謝罪に行く要員
 事故当事者、及び庶務等(車両管理者・運行管理者・当事者の上司)
 無用なトラブル防止と相手方に謝罪の意思を示すため、必ず2名以上で伺います。
 
・伺う先
 相手が個人である場合、事故発生時に交換した相手の連絡先・住所を頼りに自宅に伺います。
 社有車(営業車)で会社名の詳細と運転者の名前しか解らない場合、会社に運転者を尋ねて伺います。会社に謝罪に伺う場合、多くの場合で運転者は不在です。上司等話を聞ける相手に謝罪の思いと容体の確認等を行い、手土産を預けます。

・手土産
 初回の謝罪の場合には、手土産は必ず持参します。手土産は金額や品物がどうのというより、相手に気持ちを伝えるものです。
 相手にもよりまずが、相手が年輩。または事故当事者は若くても両親等の年長者が手土産を見る場合があります。
 この場合、「何を」より、「どこの」ということの方が重要な意味を持ちます。
 謝罪や気を使う場合であれば、各地域で○○の××という定番の物。販売店による包装紙や紙袋が少ならずありますので、可能であればこれら定番品を用意します。

・手土産の金額
 謝罪を行う手土産の金額は、地域等の慣習により大きな開きがあります。通常5,000円程度ではないか?と思われます。
 何れにしても特別な慣習がなければ、玄関口で渡すため片手で持てる大きさ(渡す時は両手を添える)の物とします。
 手土産は、気持ちを表すものです。自身の非が余りに大きく、特別な事情があれば場合には高い物を準備しても構いません。しかし、やたら高い物を持って行っても煙たがられますので程程(上限8,000円でも高いかな・・・)が良いです。

・謝罪内容
 ・迷惑をかけたことの謝罪
 この度は、私どもの不注意により大変な迷惑をお掛けし、申し訳ありませんでした。
 ・相手の気遣い
 その後、お体の具合はいかがでしょうか?
 ・事故処理について
 事故後、早々に加入している保険会社の方に連絡はしてありますので、修理等は保険会社を通じて対応させて頂きます。
 この度は、申し訳ありませんでした。

・謝罪内容の注意
 相手によっては執拗に事故責任の全てを求めてくることがあります。
 このような相手には後の事故処理の妨げとなるため、責任や補償内容において一方的な話を絶対にしてはいけません。
 歩行者への接触事故、追突事故等の自身の過失が特に大きい場合でも同様です。相手には、保険会社に自身の過失が大きいことを正確に伝えていることを強調します。
 返答例「保険会社には、事故は私の車が停車している貴方の車に追突して起きたものであることを伝え、事故内容に誤解が生まれない伝えております。」等。
 それでも執拗に迫ってきた場合は、「私では解りかねますので、保険会社から連絡を入れるように伝えておきます。」として、退散します。
 相手が執拗に迫ってきても、事故の責任が大きいということと、不当な要求を受けるということは別問題です。
 どうにもならない場合、一方的に退散する旨を伝えてその場を引き上げてきます。後で謝罪態度が悪い等因縁をつけてて来ますが、そのような相手では無理難題を呑まない限りどのような対応をしても因縁をつけてきますので気にする必要はありません。
 この様なやり取りがあった場合、保険会社にどういった要求をしてきてか。自身はなんと返答したか。等、詳細を正確に伝えておきます。また、自身でもその後のトラブル拡大に備え記憶の新しいうちに必ず紙に記録しておきます。

・2回目以降の謝罪
 通常は、事故後に1回訪問すれば十分です。
 しかし、外傷により入院しているようであれば、定期的にお見舞いに伺うこともあります。
 骨折等の客観性のある外傷がある場合、気になる場合には合計で3回程度の謝罪(挨拶)に伺う場合もあります。
次ページ:交通事故で謝罪がないことで揉める 感情論

交通事故対応の方法

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